アコースティックギターを指でつま弾きながら歌うのは、さまざまなジャンルで聴かれるスタイルです。しかし、その中でもブラジル音楽にジャズを融合させたボサノヴァは、ひときわ大人の雰囲気を持っています。

　弾き語りでさりげなく歌う都会のクールなエモーションや、自然に耳に入ってきて、体を２ビートのリズムに乗せてしまうメロディとコードの絶妙なバランス感覚。歩くようなリズムと速度で刻む伴奏（カッティング）の基本パターンさえマスターすれば誰でもその世界に浸ることができます。

　流行に惑わされないスタンダード、永遠のレパートリーをギター一台で自分のものにできる、それがボサノヴァの一番の魅力ではないでしょうか。